精油・アロマPerfumerhouseの調香師のコラムです。
香りに関する情報、お得なセール情報などを発信します!
香りイベント&プロの香りのリセット方法

アロマオイル・精油Perfumerhouseです。


現在、開催されている香りイベント2つに行ってきました。

一部を調香師の視点から紹介したいと思います。

※合成香料で再現したものが多かったので、理解した上で行ってください。

リンクがあるところは、当店で販売している天然の精油です。
本物の香りを試してみたい方は是非。
 


 

(1)におい展

池袋パルコ 2018年2月25日まで

http://nioiten.jp/

 

写真OKでした。

生活の中の臭い香り、レアな香料の香りなどを嗅ぐことができます。

香りに興味のない人に、興味を持ってもらうようなイベントです。
カップルや友人同士で楽しむようなイベントです。

 

 

<足の香り>
足の香り
ディスプレイが凝ってます。

足の香りは、吉草酸系の化合物です。
アロマだと、安眠の香りと言われているバレリアンルート
食べ物だと、納豆の香りに含まれている成分です。

足の香りで安眠・・・・使い方次第です。

※下の展示会でバレリアンのマスキング方法が紹介されていました。


<くさや、臭豆腐、シュールストレミング>
くさやの香り臭豆腐の香りシュールストレミングの香り

よく、テレビの罰ゲームでも出てくる食べ物。
特に、シュールストレミングは、最も危険な食べ物として有名です。

臭いのでブースの中でさらに箱に入っていますが、
それでも、パルコの展示会の外にも臭いが漏れていました。
後で、臭いが残らないとよいのですが・・・。

発酵食品はその過程で多くの香りの成分が作られます。
それがおいしさにつながっているのですが、日本人には強すぎると感じるかもしれませんが、
食べ物の中にこういった強烈な成分が微量存在していると、おいしさにつながります。


<動物性香料>
動物性香料
左から、ムスク、アンバーグリスカストリウムシベット

 

動物系香料については、過去にブログに書きましたので、参考にしてください。


ムスク、カストリウム、シベットは濃厚だと糞のような香りですが、
かなり薄めることで、官能的な香りを出すことができます。

ムスクは現在ワシントン条約で輸入が出来ないため、本物はほぼ手に入りませんが、
薬の「宇津救命丸」に”麝香”として入っています。
在庫を大切に使っているようですが、いずれは飲めなくなる日も来るかもしれません。

いずれも、非常に高価で手に入らなくなっているため、
合成香料で香りを再現する研究が、ここ100年でかなり進みました。


<香りのリセット>

香りのリセット方法として、コーヒーが紹介されていました。
でも、実際に調香師でコーヒーを使っている人はあまりいないかもしれません。

一番多く聞くのが、
自らの洋服(正確には作業着)の香りをかぐことです。

二の腕当たりの香りを嗅いでいる姿を目撃します。
コーヒー豆を常に準備するのが面倒なだけかもしれませんが・・・。


<その他>
フェロモン、加齢臭、花の香り、精油の香りなどを楽しむことができます。

 

 



(2)匂わずにはいられない! 〜奥深き嗅覚の世界〜

日本科学未来館 2018年5月21日まで

http://www.miraikan.jst.go.jp/info/1712061622260.html

科学未来館のコーナーの一つなので、展示自体はかなり小さいです。

こちらは東大の先生が企画しているので、もう少し学術的な内容です。
 
<イソ吉相酸>
におい展にもあった、靴下などの足の香りです。
このにおいを嗅ぐと、ストレスを感じる、というデータが示されています。
つまり、バレリアンで安眠というのと矛盾したデータですが、
こちらは唾液の成分を分析しているので、信頼性は高いと思います。
 
しかし、イソ吉草酸ににバニリンを加えると・・・
チョコレートのような香りになります。
※バニリンはバニラの主成分です。

一度、バレリアンとバニラを組み合わせてみてはいかがでしょうか。
 

 

<コーラ>

レモン+ライム+シナモン でコーラの香りを再現しています。

実際のコーラはもっと複雑ですが、この3つだけでもなんちゃってコーラになります。
 

 

当店でもコーラの精油ブレンドを扱っていますので、興味のある方は是非。
 

 

<アロマホイール>

ワイン、日本酒、醤油のアロマホイールが展示されています。

香りの表現方法の勉強に参考にしてみてはいかがでしょうか。

※アロマホイールの画像は、検索で探すことができます。
 

 

<その他>

赤ちゃん、古書、土の香り等

ちゃっかり、香りの嗅ぎ比べをさせられて、データ収集されました・・・。

 



香りというものに、一般の皆さんが興味をもって、香り産業がもっと発展するとよいですね。

 

今回展示であった、下記動物精油を期間限定で割引しますので、

興味のある方は是非試してください!
 

 

アンバーグリス シベット カストリウム

   アンバーグリス          シベット           カストリウム

 



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    続 フルーツの香り
    アロマオイル・精油Perfumerhouseです。


    前回、果物の香りについて書きました。
    早くも、ぶどうの時期も終わり、苺がぽつぽつと出回り始めました。

    イチゴ

    苺と言えば、かき氷の苺を思い出す方もいらっしゃるかと思います。

    あのかき氷のシロップ。
    人気があるのは、苺とメロンでしょうか。

    実は、あのかき氷のシロップ。
    違うのは、色と香りで、味(甘さ)は同じです。

    人間は色と香りで全然違うように感じます。


    さて、その苺のシロップ。
    その香りも、果物の苺とは全く違います。

    主成分は、Aldehyde C-16という名前の香料。
    この成分は、天然の苺には存在していない、完全に人間が作り出した香りです。
    さらに言えば、天然にはこの成分は存在していません。
    (もちろん、安全だから使われています)

    シロップ以外に、イメージで作った果物の香りとして
    ・ブルーベリーのガム
    ・アセロラのジュース
    ・アロエの果肉(ヨーグルトなど)

    他にも、ザクロ、かりんなど、本物があまり知られていない香りの場合は、
    作られた香りを作られていることが多いです。
     

    さて、苺の香りに戻ると、
    切る前と切った後で香りが変わります。

    一般的には、パックに入っている状態だと、甘い香りですが、
    カットするとみずみずしい香りになります。
    (試してみてください)

    カットすると、酵素が働き、グリーンな香りが作られ、
    それがみずみずしさにつながります。

    不思議ですね。

    苺をつぶして食べるのと、そのまま食べるので香りが変わるので、
    お好みの状態で食べてください!!



    これをアロマに応用すると、

    ブレンドなどで、花の精油にわずかだけグリーンの香りを
    加えると、みずみずしくなります。

    アロマでグリーンとしては、ガルバナムやハーブ系が適しています。
    入れすぎると、香りが壊れるので注意してくださいね。
    使う量は全体の0.1%以下です。




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      フルーツの香り
      アロマオイル・精油Perfumerhouseです。


      果物がおいしい季節になってきました。
       
      かんきつ類の精油はたくさんあります。
      それ以外の果物の精油がないことに不思議に思ったことはないでしょうか。

      かんきつ類と言えば、
      レモン、オレンジ、グレープフルーツ、マンダリン、タンジェリン、
      ベルガモット、ナツミカン、はっさく、ゆず、・・・等。


      かんきつ類の精油は皮から取ります。

      皮をぎゅっと折ると、液体がプツプツと染み出してきた経験はないでしょうか。
      あれが、精油です。

      では、果肉に精油は含まれていないか、というとそんなことはありません。

      精油とは、香りがする揮発性の油であり、香りがする以上果肉にも含まれています。
      ただ、果皮と比べると精油が水に溶けた状態で存在しているため、量は少ないです。
       

      さて、かんきつ類以外の果物ではどうかというと、

      香りがする以上、精油は含まれています。

      ですが、かんきつ類のような皮がなく、
      水に溶けた状態なので、かなり少ない量です。

      そのため、残念ながら工業的に生産はされていません。

      つまり、市販のジュースやアイスなどは、
      ほとんどすべてが人工的に作られた香り、と考えてよいです。
      (果物の香水はかんきつ以外は、ほぼ100%が人工的に作られた香りです)
       


      ここから、化学の話になります。

      果物の特徴的な香りの成分は、エステル類です。

      エステル類と聞いて、ピンとくる方もいるかと思いますが、
      ラベンダーの主成分が、酢酸リナリルというエステル類です。

      エステルは、
      アルコールと酸が結合した化合物です。

      ラベンダーの場合は、下記となります。
      リナロール+酢酸 → 酢酸リナリル

      リナロールはかなりフローラルな特徴を持った香りですが、
      (リナロールはローズウッドの主成分なので、それを連想してください)
      酢酸リナリルはフローラルの中に、やや酸味を持った香りです。

      また、エステルになると、香りが軽くなるのも特徴です。

      アルコールも酸も極性を持っているため、
      水やほかの化合物と弱い結合をした状態で存在しています。
      そのため、揮発しにくい状態にあるのですが、
      エステルになることにより、極性が低くなり揮発しやすくなります。


      さて、果物に話を戻すと、
      果物のエステルの組み合わせの基本は、

      低級アルコール+酸  です。

      低級アルコール :メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、・・・
      酸       :ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、バレリアン酸、ヘキサン酸、・・・
      (右に行くほど、炭素数が大きくなります)

      エタノール+酢酸    → 酢酸エチル
      ヘキサノール+酢酸   → 酢酸ヘキシル
      エタノール+ヘキサン酸 → ヘキサン酸エチル
      ・・・・

       

      酢酸エチルは、接着剤にも使われています。

      エステルの揮発性の高さ、果物に入っている安全性がその理由だと思います。

      (接着剤を溶かす力も高い)


      ヘキサがつくと、炭素数が6の化合物です。
      炭素数6はグリーンで青臭い、葉っぱの様な香りを持っています。
      エステルのように組み合わさると、両方の特徴を少しづつ併せ持つため、
      ヘキサがつく化合物は、全般的にグリーンノートを形成します。


      また、アルコールや酸の部分には、単純な化合物だけでなく、
      少し複雑な化合物も入ってきます。

      これらの成分や組み合わせ、比率が
      果物の種類、品種、季節などによって変わることにより、
      フルーツの香りの違いにつながっています。



      これから、果物が最もおいしい時期です。

      食べるときにあまりエステルが・・・なんて考えると、
      おいしくなくなってしまうかもしれませんが、
      少しでも思い出してもらえたら幸いです。



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        精油でジンの香りを作ってみた
        今年、国産のクラフトジンがブームになりそうです。

        主な新商品は、
        ・六(ロク) サントリー
        ・カフェジン ニッカ
        ・季の美 京都蒸留所

        日本ならではの香りである、山椒、緑茶、桜、柚子などを使っています。
         


        そもそも、ジンって何?という方に、簡単に一般的なジンを説明します。

        スピリッツという、くせのあまりないお酒に、ハーブなどで香りづけしたイギリスのお酒です。
        香り付けは、漬け込んだり、蒸留したりしています。

        使うハーブが決まっていないところが、面白みがあり、各社の味が違うところですが、
        ジュニパーベリーは絶対に使われます。

        世界で一番売れている、ボンベイサファイヤというジンは、
        ・ジュニパーベリー
        ・グレインオブパラダイス
        ・クベバベリー
        ・カシア(桂皮)
        ・アーモンド
        ・リコリス
        ・レモンピール
        ・コリアンダー
        ・アンジェリカルート
        ・オリス(イリス)

        こうしてみると、精油として流通しているものが多いですね。
         

         


        ということで早速、精油で香りを再現してみることにトライ!

        <そのまま使える精油>
        ・ジュニパーベリー
        ・レモンピール →レモンの皮のコールドプレスオイル
        ・コリアンダー
        ・アンジェリカルート
        ・イリス
         
        <近い植物で代替え>
        ・グレインオブパラダイス
         ショウガ科の植物で、香りはカルダモンに近く、コショウと同じ辛味成分を持っています。
         そこで、下記で代替えしてみます。
         →カルダモン、ブラックペッパー、ジンジャー、ナツメグ

        ・カシア(桂皮)
         カシアはニッキの香りです。シナモンと香りが近いですが、厳密には植物は異なります。
         香りもニッキのほうが甘ったるく、シナモンのほうがスパイシーなのですが、
         ここは、シナモンで代替えしましょう。(カシアの精油も流通はしています)
         →シナモンバーク

        <以下、創造>
        ・リコリス
         日本でいう、甘草に近い植物です。
         精油としては流通していませんが、甘く薬臭いイメージということで。
         →クローブ

        ・クベバベリー
         これが現物を見たことがないので、何とも言いにくいのですが、
         コショウに似た香りと成分をもっているようですので、ブラックペッパーで良しとしましょう。
         ただ、ベリーではあるので、フルーティーな香りもあるかもしれない、と考えました。
         →プチグレンパラグアイ

        ・アーモンド
         あのアーモンドなのですが、精油を抽出すると、杏仁豆腐のような香りになります。
         アーモンドの精油は流通しているのですが、手元にないので今回は使用しないことにしました。
         (アロマとして用いるには、刺激が強いです)

        さらに、スピリッツのお酒の香りを加えます。
        →コニャックオイル


        配合量は、ジュニパーベリー70%、かんきつ類15%、それ以外を少しづつ。

        さて、完成した香りは・・・
        それなりに、ジンになりました。

        もちろん、ボンベイサファイヤとは違いますが、ジンにはなったと思います。


        日本人ってアレンジが好きなので、
        作り方が決まっていないジンというジャンルは、日本向けのお酒かもしれませんね。
         

         


        さらに、隠し味を加えて、香りを整えて、ジンブレンドを作りました。
        アロマとして楽しんでみていただけたら嬉しいです。
        ジンブレンド精油・アロマオイル
        ジンブレンド
        アルコールは一切入っていません。




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          なぜ虫は精油を嫌うのか
          昼寝していたら、早くも蚊が。
           
          また虫の季節がやってきてしまいました。

          虫が多くの精油を嫌うことは有名ですね。
          虫が嫌いな精油 →以前の記事

          レモングラス
          虫が嫌いな精油の代表格のシトロネラ


          なぜ精油を、虫は嫌うのでしょうか?
          理由を考える上で、虫だけでなく精油を作る植物の立場も考える必要があります。

          植物は虫が嫌いです。
          食べられたり、細菌を持っていたり、病気を移されたり。
          それらを防ぐために虫が嫌いな精油で身を守ります。
          (一方でミツバチなどを寄せる、花の香りも作るのですから、不思議ですね。)
          正確には、そういった精油をもっていた植物が進化した結果生き残った、
          というほうが正しいかもしれません。


          では、なぜ虫は精油を嫌がるのでしょうか?

          以前、人間の体には受容体がついていて、それがミントなどで反応する、と
          ブログで記載しました。 →ペパーミントはなぜ冷たい

          人間の体には受容体がついていますが、それは外部の危機から体を守るために存在しています。
          冷たい!と感じるのは、寒さから体を守るため。
          ミントで冷たく感じるのは、その受容体が誤作動を起こすからです。


          人間同様、虫にも受容体がついています。
          身体が小さいため、少しの香りでも、全身の刺激と感じ取ります。
          人間に例えるならば、ミントの香りで、冷水風呂に入っているようなものでしょうか。
          実際には、冷たいよりももっとピリピリ、痛いなどの強い刺激に感じていると思われます。
          虫が嫌がるのも当然です。

          また、虫、動物、人間の受容体はかなり似ているため、
          同じ成分を刺激と感じることが多いのですが、例外もあります。

          例えば、ラバンジンなどに多く含まれる、カンフル。
          虫には強い刺激と感じますが、人間は刺激と感じません。

          こういった香りを利用して、虫よけは作られているようです。




          受容体を科学して組み合わせた、虫よけブレンドを新しく作りました。
          蚊やハエなどが嫌う精油を組み合わせています。
          虫よけアロマオイル、精油
          虫よけブレンド

          (シトロネラ、ゼラニウム、ヒノキ、ラバンジングロッソをブレンド)
          アロマディフューザーやスプレーなどに。


          そのほかの虫よけ精油一覧→こちら



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