精油・アロマPerfumerhouseの調香師のコラムです。
香りに関する情報、お得なセール情報などを発信します!
フルーツの香り
アロマオイル・精油Perfumerhouseです。


果物がおいしい季節になってきました。
 
かんきつ類の精油はたくさんあります。
それ以外の果物の精油がないことに不思議に思ったことはないでしょうか。

かんきつ類と言えば、
レモン、オレンジ、グレープフルーツ、マンダリン、タンジェリン、
ベルガモット、ナツミカン、はっさく、ゆず、・・・等。


かんきつ類の精油は皮から取ります。

皮をぎゅっと折ると、液体がプツプツと染み出してきた経験はないでしょうか。
あれが、精油です。

では、果肉に精油は含まれていないか、というとそんなことはありません。

精油とは、香りがする揮発性の油であり、香りがする以上果肉にも含まれています。
ただ、果皮と比べると精油が水に溶けた状態で存在しているため、量は少ないです。
 

さて、かんきつ類以外の果物ではどうかというと、

香りがする以上、精油は含まれています。

ですが、かんきつ類のような皮がなく、
水に溶けた状態なので、かなり少ない量です。

そのため、残念ながら工業的に生産はされていません。

つまり、市販のジュースやアイスなどは、
ほとんどすべてが人工的に作られた香り、と考えてよいです。
(果物の香水はかんきつ以外は、ほぼ100%が人工的に作られた香りです)
 


ここから、化学の話になります。

果物の特徴的な香りの成分は、エステル類です。

エステル類と聞いて、ピンとくる方もいるかと思いますが、
ラベンダーの主成分が、酢酸リナリルというエステル類です。

エステルは、
アルコールと酸が結合した化合物です。

ラベンダーの場合は、下記となります。
リナロール+酢酸 → 酢酸リナリル

リナロールはかなりフローラルな特徴を持った香りですが、
(リナロールはローズウッドの主成分なので、それを連想してください)
酢酸リナリルはフローラルの中に、やや酸味を持った香りです。

また、エステルになると、香りが軽くなるのも特徴です。

アルコールも酸も極性を持っているため、
水やほかの化合物と弱い結合をした状態で存在しています。
そのため、揮発しにくい状態にあるのですが、
エステルになることにより、極性が低くなり揮発しやすくなります。


さて、果物に話を戻すと、
果物のエステルの組み合わせの基本は、

低級アルコール+酸  です。

低級アルコール :メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、・・・
酸       :ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、バレリアン酸、ヘキサン酸、・・・
(右に行くほど、炭素数が大きくなります)

エタノール+酢酸    → 酢酸エチル
ヘキサノール+酢酸   → 酢酸ヘキシル
エタノール+ヘキサン酸 → ヘキサン酸エチル
・・・・

 

酢酸エチルは、接着剤にも使われています。

エステルの揮発性の高さ、果物に入っている安全性がその理由だと思います。

(接着剤を溶かす力も高い)


ヘキサがつくと、炭素数が6の化合物です。
炭素数6はグリーンで青臭い、葉っぱの様な香りを持っています。
エステルのように組み合わさると、両方の特徴を少しづつ併せ持つため、
ヘキサがつく化合物は、全般的にグリーンノートを形成します。


また、アルコールや酸の部分には、単純な化合物だけでなく、
少し複雑な化合物も入ってきます。

これらの成分や組み合わせ、比率が
果物の種類、品種、季節などによって変わることにより、
フルーツの香りの違いにつながっています。



これから、果物が最もおいしい時期です。

食べるときにあまりエステルが・・・なんて考えると、
おいしくなくなってしまうかもしれませんが、
少しでも思い出してもらえたら幸いです。



にほんブログ村  
0
    | 調香師のコラム | comments(0) | - |
    精油でジンの香りを作ってみた
    今年、国産のクラフトジンがブームになりそうです。

    主な新商品は、
    ・六(ロク) サントリー
    ・カフェジン ニッカ
    ・季の美 京都蒸留所

    日本ならではの香りである、山椒、緑茶、桜、柚子などを使っています。
     


    そもそも、ジンって何?という方に、簡単に一般的なジンを説明します。

    スピリッツという、くせのあまりないお酒に、ハーブなどで香りづけしたイギリスのお酒です。
    香り付けは、漬け込んだり、蒸留したりしています。

    使うハーブが決まっていないところが、面白みがあり、各社の味が違うところですが、
    ジュニパーベリーは絶対に使われます。

    世界で一番売れている、ボンベイサファイヤというジンは、
    ・ジュニパーベリー
    ・グレインオブパラダイス
    ・クベバベリー
    ・カシア(桂皮)
    ・アーモンド
    ・リコリス
    ・レモンピール
    ・コリアンダー
    ・アンジェリカルート
    ・オリス(イリス)

    こうしてみると、精油として流通しているものが多いですね。
     

     


    ということで早速、精油で香りを再現してみることにトライ!

    <そのまま使える精油>
    ・ジュニパーベリー
    ・レモンピール →レモンの皮のコールドプレスオイル
    ・コリアンダー
    ・アンジェリカルート
    ・イリス
     
    <近い植物で代替え>
    ・グレインオブパラダイス
     ショウガ科の植物で、香りはカルダモンに近く、コショウと同じ辛味成分を持っています。
     そこで、下記で代替えしてみます。
     →カルダモン、ブラックペッパー、ジンジャー、ナツメグ

    ・カシア(桂皮)
     カシアはニッキの香りです。シナモンと香りが近いですが、厳密には植物は異なります。
     香りもニッキのほうが甘ったるく、シナモンのほうがスパイシーなのですが、
     ここは、シナモンで代替えしましょう。(カシアの精油も流通はしています)
     →シナモンバーク

    <以下、創造>
    ・リコリス
     日本でいう、甘草に近い植物です。
     精油としては流通していませんが、甘く薬臭いイメージということで。
     →クローブ

    ・クベバベリー
     これが現物を見たことがないので、何とも言いにくいのですが、
     コショウに似た香りと成分をもっているようですので、ブラックペッパーで良しとしましょう。
     ただ、ベリーではあるので、フルーティーな香りもあるかもしれない、と考えました。
     →プチグレンパラグアイ

    ・アーモンド
     あのアーモンドなのですが、精油を抽出すると、杏仁豆腐のような香りになります。
     アーモンドの精油は流通しているのですが、手元にないので今回は使用しないことにしました。
     (アロマとして用いるには、刺激が強いです)

    さらに、スピリッツのお酒の香りを加えます。
    →コニャックオイル


    配合量は、ジュニパーベリー70%、かんきつ類15%、それ以外を少しづつ。

    さて、完成した香りは・・・
    それなりに、ジンになりました。

    もちろん、ボンベイサファイヤとは違いますが、ジンにはなったと思います。


    日本人ってアレンジが好きなので、
    作り方が決まっていないジンというジャンルは、日本向けのお酒かもしれませんね。
     

     


    さらに、隠し味を加えて、香りを整えて、ジンブレンドを作りました。
    アロマとして楽しんでみていただけたら嬉しいです。
    ジンブレンド精油・アロマオイル
    ジンブレンド
    アルコールは一切入っていません。




    にほんブログ村  
    0
      | 調香師のコラム | comments(0) | - |
      なぜ虫は精油を嫌うのか
      昼寝していたら、早くも蚊が。
       
      また虫の季節がやってきてしまいました。

      虫が多くの精油を嫌うことは有名ですね。
      虫が嫌いな精油 →以前の記事

      レモングラス
      虫が嫌いな精油の代表格のシトロネラ


      なぜ精油を、虫は嫌うのでしょうか?
      理由を考える上で、虫だけでなく精油を作る植物の立場も考える必要があります。

      植物は虫が嫌いです。
      食べられたり、細菌を持っていたり、病気を移されたり。
      それらを防ぐために虫が嫌いな精油で身を守ります。
      (一方でミツバチなどを寄せる、花の香りも作るのですから、不思議ですね。)
      正確には、そういった精油をもっていた植物が進化した結果生き残った、
      というほうが正しいかもしれません。


      では、なぜ虫は精油を嫌がるのでしょうか?

      以前、人間の体には受容体がついていて、それがミントなどで反応する、と
      ブログで記載しました。 →ペパーミントはなぜ冷たい

      人間の体には受容体がついていますが、それは外部の危機から体を守るために存在しています。
      冷たい!と感じるのは、寒さから体を守るため。
      ミントで冷たく感じるのは、その受容体が誤作動を起こすからです。


      人間同様、虫にも受容体がついています。
      身体が小さいため、少しの香りでも、全身の刺激と感じ取ります。
      人間に例えるならば、ミントの香りで、冷水風呂に入っているようなものでしょうか。
      実際には、冷たいよりももっとピリピリ、痛いなどの強い刺激に感じていると思われます。
      虫が嫌がるのも当然です。

      また、虫、動物、人間の受容体はかなり似ているため、
      同じ成分を刺激と感じることが多いのですが、例外もあります。

      例えば、ラバンジンなどに多く含まれる、カンフル。
      虫には強い刺激と感じますが、人間は刺激と感じません。

      こういった香りを利用して、虫よけは作られているようです。




      受容体を科学して組み合わせた、虫よけブレンドを新しく作りました。
      蚊やハエなどが嫌う精油を組み合わせています。
      虫よけアロマオイル、精油
      虫よけブレンド

      (シトロネラ、ゼラニウム、ヒノキ、ラバンジングロッソをブレンド)
      アロマディフューザーやスプレーなどに。


      そのほかの虫よけ精油一覧→こちら



      にほんブログ村  
      0
        | 調香師のコラム | comments(0) | - |
        ローズウッドがワシントン条約に指定されました
        アロマオイル・精油Perfumerhouseです。


        バラの香りがする木である、ローズウッド。
        数年前から、ブラジル政府が輸出を厳しく制限しており、
        当店でも販売を休止していました。

        とうとうワシントン条約の対象になってしまいました。

        http://www.meti.go.jp/press/2016/12/20161212002/20161212002.html

        材木がメインではありますが、材木からとったローズウッドの精油も対象となります。
        輸入する際は、かなり厳しい制限がかかると思われ、さらに手に入れることが難しくなるでしょう。

        バラのようなフローラルな香りをもった期樹木のローズウッド。
        人間が楽しみでとりすぎてしまったがために、このような状態になってしまいました。
        現在は、植林を進めている状態ではありますが、
        また普通に香りを楽しめるようになるまで、数十年はかかるでしょう。

        なお、現在国内に流通しているローズウッドの樹木の精油は、
        他の植物か合成香料が混ぜられているものが多いので、注意してください。
        純粋な天然のものは、ほぼ手に入りません。


        同じような状態に以前からなっているのが、
        サンダルウッド、アガーウッド(沈香)
        などの樹木の精油。

        これらもある時期から制限し、植林した結果、
        現在は少しは継続的に供給ができるようになっています。
         
        樹木の精油は育つのに何十年もかかります。
        その樹木の力を感じながら、大切に精油を使っていただきたいと思います。


        サンダルウッド
        サンダルウッドの苗
        0
          | 調香師のコラム | comments(0) | - |
          甘い香りの精油その1 〜バニラ〜

           

          アロマオイル・精油Perfumerhouseです。


          冬になると、乳脂肪分が高かったりチョコレートなどのこってりとしたアイスが増えますね。
          アイスクリーム屋さんの戦略もあるかもしれませんが、
          この時期は暖かい部屋で食べる濃厚で甘いアイスはとてもおいしく感じます。
           
          アイスの一番人気はバニラですが、
          甘さをつける香りの素材はバニラ以外にもたくさん存在しています。
           
          それらを少し紹介したいと思いますが、今回はバニラを紹介します。


          <バニラ>
          バニラビーンズ
           
          バニラといえば、アイスやケーキなどの香りづけとして有名ですが、
          そのほかにも様々な食べ物の隠し味や香水などにも使われています。
          バニリンが主成分で、それだけでもバニラっぽい香りを連想することができます。

          現在バニラの価格が10倍以上に高騰しており、今後も当分は高値安定のようです。
          価格が高いので、合成の香りも多く研究されています。
          簡単に天然と合成を見分けるすべを紹介します。

          例えば、バニラエッセンスの裏を見て、

          ”バニラ香料”
           天然のバニラ由来です。
           ただ、天然の中でも香りの差がかなり大きいので、
           本当に良いものかどうかは口にしてみないと判別は難しいです。

          ”香料”
           合成香料の可能性が高いですが、必ずしも合成というわけではありません。
           一般的には、合成のバニリンが多く使われます。


          市販のアイスなどでも、同様で”バニラ香料”か”香料”という記載で、判別することができます。
          ハーゲンダッツは”バニラ香料”を使っていますが、安価なアイスは”香料”が多いと思います。


          ところで、”バニラビーンズ”入りも、注意が必要です。
          バニラの香りはさやの部分に含まれており、ビーンズの部分はほとんど香りはありません。
          香りを抽出したあとに、ビーンズを集めたものが流通しています。



          ところで、バニラってこんな植物です。
          バニラつる
          細く、いんげんのようにたわわになっているのがバニラのさやです。
          ここまで作るのもノウハウがかなり詰まっていますが、
          収穫後、キュアリングと呼ばれる乾燥と熟成の工程で、バニリンが生成します。

          キュアリングは、非常に手間暇がかかる作業です。

          質の良いバニラは、色が黒く、長さも二十数センチあります。
          また、バニリンの白い結晶が噴出しています。
          しかし、早く収穫してお金にしたいというところもあり、
          手を抜いてしまうとサイズが小さかったり、色が赤かったりします。


          バニラ価格の高騰でよいバニラの流通量もどんどん減っており、
          特に、ケーキ屋さんなどは頭が痛いと思います。
          おそらく今後は、しっかりとしたケーキ屋さんでは、
          バニラの香りづけをした商品が明らかに減っていくと思いますが、
          ない場合は他のフレーバーを買ってあげてくださいね。

          次回は、バニラ以外の甘い香りの素材を紹介します。


          当店のバニラはマダガスカル産のブラックビーンズから抽出しています。
          バニラ
          0
            | 調香師のコラム | comments(0) | - |
            フランスの精油メーカーを視察してきました
               

             

             
            9月末に事務所内改装のためお休みをいただいておりましたが、
            その間にフランスのボルドー近郊にある、仕入れ先の1社を視察してきました。
            国際有機認証機関であるエコサートの認証もある工場です。

            当日は工場や研究所を一通りチェックし、精油についてディスカッションを行いました。
            (機密情報管理が厳しく、内部の写真はNGです)

            アロマオイル仕入先

            ボルドーといえば、ワインが有名ですが、
            実はそれ以上にフランス南西部ではパイン(松)の林だらけです。

            パインは家具作りなどに使われていましたが、
            枝の部分の有効活用のため、精油の抽出を始めたそうです。

            パインの森
            画像は一部ですが、道中何十キロもパインの林が続きます。

            パインの枝葉は抽出工場に運ばれます。
            ベルトコンベアで自動的に抽出器に入れられ、水蒸気蒸留されます。

            原料投入から精油が得られるまで、ほぼすべてオートメーション化されています。
            人の長年の経験を生かして、抽出の条件が設定され、
            管理室のパソコンで抽出器の状態が常に監視され、24時間体制で行われます。

            抽出後のかすも自動的搬送され、発電に再利用されます。
            工場で使う電力の80%は、パインの抽出かすで賄えます。
            最後に残った灰も、農業などで利用されているため、非常にエコな工場です。

            その他当店で販売している、アブソリュートや樹脂の精油もここで抽出しています。
             アブソリュート:ローズ、ジャスミン、ジャスミンサンバック、オスマンタスなど
             樹脂:フランキンセンス、ベンゾイン、ミルなど
            アブソリュートは現地で花からコンクリートという形に抽出され、
            フランスでアブソリュートに加工されています。
             
            抽出したての精油やアブソリュートのフレッシュな香りは、現場での貴重な体験となりました。


            その後、精油についての情報交換を行いました。
            香りのよい精油をいくつか紹介していただきましたので、
            これから輸入して、販売する予定です。
            (手続き等もあるため、1か月+α程度でしょうか)
            ※追記しました。
            なお、現在販売しているパインは他の仕入れ先のものです。
            今回視察して問題ないことが確認できたため、今後仕入れ先を切り替える予定です。
            どちらも素晴らしい品質です。

            今回訪問した施設の中にはオーク(樫)の木が生えていて、オークモスも取れます。
            残念ながらちょうど取ってしまった後のようで、少しだけしか写真にとることができませんでした。
            真ん中の太い枝についている緑っぽいのが、重要な香りの素材であるオークモス。
             

            オークモス

             

            この精油メーカーはプロバンス、マダガスカル、ブルガリア、モロッコなどにも現地工場を保有しており、
            素晴らしい本物の精油を作ってくださる、貴重なパートナーのひとつです。
            精油はその性質上現地で抽出しないといけないものが多く、
            いかに、良い品質のものを安定に作れる工場をもっているかが重要です。

            特に、海外の場合は人のレベルの維持や管理が難しく、合成品を混ぜられたり、類似の植物を混ぜられたり・・・。
            そういったことがないように、しっかりと管理できる会社から輸入することが重要と考えています。


            にほんブログ村 美容ブログ アロマテラピーへにほんブログ村  

            0
              | 調香師のコラム | comments(0) | - |
              精油・アロマオイルが自分の力を引き出す理由
                 

               

               
              植物には様々な力があることは、アロマをやっている方であれば
              実感している方も多いと思いますが、
              なぜ香りだけで効果があるのでしょうか。

              ローズマリーアロマオイル
               
              例えば、ローズマリー。
               
              強い抗酸化効果を持つポリフェノールなどが含まれていて、
              食べたりして体に入ることにより、様々な効果が期待できます。
               
              しかしポリフェノールは、ローズマリーの不揮発性成分なので、
              香りの成分である、精油には含まれていません。
               
              では、室内芳香などで香りをかぐだけで、なぜ効果が期待できるのでしょうか。
              ローズマリーの主成分である、シネオールには殺菌効果が知られていますが、
              香りで嗅ぐ程度のシネオールの量では、菌を直接殺すことはできません。
               
              では、ローズマリーの精油には殺菌効果なんて期待できないのか??

               
              そんなことはないです。
               
              揮発した精油が接する部位は、口、鼻、喉、気道あたりの粘膜にある細胞です。
               
              揮発した、ローズマリーの精油が、細胞に付着すると、
              主成分であるシネオールが、細胞に存在している受容体を活性化させます。

               
              受容体が活性化すると、ニューロンを通じて情報が脳に伝わります。

              ・脳で冷たさを感じる。(なぜ冷たさを感じるかは;ペパーミントはなぜ冷たい?を参照

              ・冷たさから体を守るために、脳から信号が発信されて、様々な反射が起こる。
               例えば、免疫細胞が活性化する。その結果、菌を自分の力で殺す。
               粘液の分泌が行われ、粘膜を乾燥から守ったり、咳を抑えたり。

              ということが起こっているようです。
              (風邪によい、と言われる精油の作用機序は大体上記のようです)


              つまり、精油が直接効果を発揮しているのではなく、
              精油が受容体に働きかけた結果、効果を発揮していると考えられます。

              なぜこんなことが起こっているかを考えると、
              精油はそもそも人間にとっては異物であり、過剰量では毒にもなります。
              しかし、害がない程度の低濃度であれば、受容体が異物!と察知した結果、
              様々な防御反応を起こしているということになります。

              精油でがんが治った!等、の話を何度も耳にしていますが、

              もしかしたらこういった自己免疫力を高めることにより、

              がんを克服したのかもしれませんが、定かではありません。

              受容体は、体のあらゆる場所に存在していますが、
              状態はかなり個人差があるようですので、

              人により感度が結構異なるようです。
              なので、自分で効くから人に勧めても、必ずしも効くとは言えません。
              また、受容体の種類もたくさんあり、これも個人差があるようです。

              皮膚にも受容体は存在しているので、マッサージでも期待することができます。

              通常のオイルマッサージよりもぽかぽかして、血行が良くなるのも同様の効果と思われます。

              (ぽかぽかは、ローズマリーとは違う受容体です)

              同じ受容体を刺激し続けると、受容体の感度が悪くなることも知られています。

              アロマでも同じ精油は使い続けないように、と言われていますが、
              効果も弱くなってしまうと思われます。
              (時間がたてば戻るようです)
              やりすぎには注意してくださいね。


              新しい精油が増えました!

              甘い蜂蜜のようなバラの香りが特徴です。

               

              ブルガリア政府認定、ローズアルバ(白バラ)

              ローズアルバアロマオイル


              にほんブログ村 美容ブログ アロマテラピーへにほんブログ村  

               

               

               

              0
                | 調香師のコラム | comments(0) | - |
                沈香木(アガーウッド)のアロマオイル・精油

                 

                 

                テレビで沈香が取り上げられました。
                7月20日放送の嵐ツボ(フジテレビ)

                嵐の桜井君が、香木を探してベトナムへ行くというお話です。

                 

                 


                番組ではベトナムを紹介していますが、
                当店ではラオスで栽培している沈香木から採油した、精油を販売しています。

                 

                 

                (原液はクリーム状のため、10%に希釈して使いやすくしています)

                 

                 

                 

                 

                あまりにも高価な故に、取りつくされてしまい一度は市場からほぼ消えた沈香木。
                野性の沈香木を見つけるのは、ほとんど不可能であり、
                さらにワシントン条約の規制の対象になっているため、伐採も輸出も規制されています。

                 

                 

                しかし、地道に少しずつプランテーションを行った結果、
                現在はベトナムやラオスで栽培を行い、少量ではありますが栽培されています。
                (栽培であれば、ワシントン条約の規制を受けません)

                 

                 

                名前の由来は、沈む木。
                香りの成分を含む樹脂が重たいため、水に沈むのが特徴です。

                 

                 

                精油はその木材を下記のようなチップにしてから、水蒸気蒸留されます。

                 

                 

                 

                精油は半透明の柔らかいクリーム状をしています。

                 

                その香りは、下記を兼ね備えた、不思議な香りです。

                 

                ・木の香り(奥深いサンダルウッドのような香り)
                ・刺激的なつーんとする酸味を感じる香り
                ・シャープな辛い香り
                ・わずかに、動物的な香り

                 

                 

                お線香などにも使われますが、お線香は合成香料を使うことも多く、

                本物の香りを再現することは難しいでしょう。

                 

                 

                そもそも、沈香木の香りを普通に暮らしていると出会う機会がないため、

                本物の香りを知らない、という方も多いのではないでしょうか。

                 

                 

                決して、万人受けする香りとは言えませんが、

                一度は沈香の香りを試してみていただきたいと思います。

                 

                 



                にほんブログ村 美容ブログ アロマテラピーへにほんブログ村  

                0
                  | 調香師のコラム | comments(0) | - |
                  香りの強さの感じ方と濃度調整の仕方 〜ヴェーバー・フェヒナーの法則〜

                  精油・アロマPerfumerhouseです。

                   

                  精油をブレンドすると、オリジナルの香りを創り出すことができます。

                   

                  ブレンドで最も大切にすべきは、ご自分の感性だと思います。

                  本来はトライアンドエラーで、配合する濃度を決めていくものですが、

                  精油は高価なのでなるべく無駄にしたくはありません。

                   

                  しかし、どうやって混ぜたらよいのか?

                  答えはありませんが、セオリーはあります。

                   

                  その一つである、ヴェーバー・フェヒナーの法則と実際の応用方法を紹介したいと思います。

                   

                   

                  ヴェーバー‐フェヒナーの法則


                  ヴェーバーと弟子のフェヒナーは、人間が感じる感覚と、濃度(強さ)の関係を科学して、数式にしました。
                  あくまでも数式は目安であり、数式では説明ができないケースもあります。

                  例えば、下記3つの濃度のラベンダーの希釈液があるとします。
                  【0.1%】 【 1%】 【 10%】

                  【 1%】は、【0.1%】の2倍の強さの匂いを感じます。
                  【 10%】は、【 1%】の2倍の強さの匂いを感じます。

                  【 1%】が弱いと感じるときに、
                  濃度を倍の【 2%】にしたからといって、香りの強さが2倍になるわけではありません。
                  実際に人間が感じる香りの強さは、約1.3倍です。

                  【 10%】が強すぎると感じるときに、
                  濃度を半分の【 5%】にしたからといって、香りの強さが0.5倍になるわけではありません。
                  実際に人間が感じる香りの強さは、約0.7倍です。

                   


                  しばらく(線の間)、数学が嫌いな方は読み飛ばしてください。
                  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
                  ヴェーバー‐フェヒナーの法則は、下記の式で示されます。

                  I=alogC

                  I:匂いの強度
                  a:匂い物質による定数
                  C:匂い物質の濃度

                  この式で匂いの強度Iを2倍にするためには、
                  匂い物質の濃度を10倍にしなければならないことを表しています。

                  また逆に匂いの強度を半分にするためには、
                  匂い物質の濃度を1/10にしなければならないことを表しています。

                  ヴェーバー‐フェヒナーの法則は、あらゆる感覚に対する公式です。
                  味覚、聴覚、触覚、痛み・・・。

                  例えば、10倍の強さでつねると、痛みが2倍になる、ということになります。
                  ただ、痛みが2倍、と数値化することは難しいと思います。
                  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
                   

                   

                  濃度と香りの強さの合わせ方


                  ヴェーバー‐フェヒナーの法則の法則を踏まえ、簡単に香りの強さの合わせ方を説明します。
                  なお、初めて使う精油は、低濃度から試すことをお勧めします。

                  香りが強すぎると感じる場合
                  ブレンドなどで入れすぎて香りが強すぎる、と感じる場合は、半分を試さずに、
                  濃度を一気に1/10か1/100に落として試してみてください。

                  アクセントに使うような精油は、濃度を1/1000にしても効果を発揮します。
                  例えば、バニラの香りを100%濃度だとバニラと感じますが、
                  0.1%をブレンドに使用すると、まろやかな香りになります。

                  ストレートで用いるより、低濃度で強力な効果を発揮する精油として、例えば下記が挙げられます。
                  ダバナ:フルーティーノートになり、香りをまとめる
                  ガルバナム:香りをみずみずしく
                  コニャック:香りに奥深さを与える
                  ローズアブソリュート:フルーティーノートを与える

                  レモングラス、レモン:フローラルをみずみずしくする

                  ほかにもたくさんあると思いますが、ご自分の隠し味と最適な濃度を探してみてください。


                  香りが弱すぎると感じる場合
                  弱すぎると感じる時は、香りの強さを2倍にするために、いきなり10倍濃度にするのは失敗する可能性もあるため、少しずつ増やしたほうが無難です。
                  倍、倍ぐらいで増やしていくとよいと思います。


                  少量を加えたい場合の工夫
                  1滴よりも少ない量を加えたい場合は、あらかじめ無水エタノールなどの希釈溶媒を用いて、10%溶液、1%溶液を作っておくとよいと思います。希釈する濃度は、精油の香りの強さによって異なるため、最適な濃度を探してみてください。
                  水は溶けないので使用できません。エタノール以外だと、グリコール類、植物油脂などが適していますが、精油によっては溶けない場合もあるので、注意してください。
                  また、精油と溶媒は反応し、熟成して香りが変わることがあることを覚えておいてください。



                  ※以下にも同じ情報が記載しています。

                  そのほかも、香りに関する情報やTipsを少しずつ発信中です。

                   →香りの強さの感じ方と濃度調整の仕方
                   


                  にほんブログ村 美容ブログ アロマテラピーへにほんブログ村  

                  0
                    | 調香師のコラム | comments(0) | - |
                    香りを表現する言葉

                    精油・アロマPerfumerhouseです。


                    香りを表現するのは、とても難しいことです。

                    例えば皆さんは、精油や香水を選ぶとき、何を基準に選んでいますか?
                    実際の香り以上に、言葉の情報や視覚的な情報のほうを重視していませんか?

                    絵の具の赤色をみて、ほとんどの人は赤と答えると思います。
                    中には、血の色などと答える方もいるとは思います。

                    が、香りをかいで口に出すと、答えは人それぞれになりがちです。

                    例えば、おばあちゃんちの香り。
                    人によって、お線香の香りだったり、芳香剤の香りだったり。

                    私のおばあちゃんちの香りは・・・ラッキョウを漬けている香り、でした。
                    そのせいか、ラッキョウはいまだに苦手です。


                    精油を扱っていると、そういうあいまいな説明では、
                    理解してもらうことが出来ません。

                    そこで、少しでも共通の認識を持てるように、
                    香りの分類の仕方、を紹介したいと思います。



                    ノート(Note)というのは、香調という意味です。

                    ○○ノート、のように使います。
                    例えば、花系の香りを、フローラルノートと呼びます。


                    フローラルノート
                     花系の香りです。
                     花精油の場合はローズ、ジャスミン、ネロリが代表的です。
                     花以外でも、ゼラニウム、パルマローザ、ローズウッドなどが挙げられます。

                    シトラスノート
                     柑橘系のさわやかな香りです。
                     オレンジ、レモン、グレープフルーツ、マンダリンなど。

                    フルーティーノート
                     柑橘系以外の果物の香りです。
                     ピーチ、アップル、アプリコットなど様々ですが、柑橘以外の果物から精油を採ることはできません。
                     フルーティーを含む精油としては、ダバナが挙げられます。

                    グリーンノート
                     青葉の香り。ハーバルとも近いです。
                     ガルバナム、バイオレットリーフなど。
                     他にも、ジャスミンサンバックの中にみずみずしいグリーンが入っています。

                    ウッディーノート
                     樹木系の香りです。
                     一番オーソドックスなのは、ヒノキやシダーウッドバージニアでしょうか。
                     他にも、サンダルウッド、アガーウッド、サイプレス、パインなどが挙げられます。
                     サイプレスやパインはシャープな松のような針葉樹系ですが、サンダルウッドなどは重厚な香りです。

                    スパイシーノート
                     いわゆるスパイスの香りです。
                     ブラックペッパーのように、シャープなスパイスを想像しがちですが、
                     スパイスの中でシャープなものは20%程度です。
                     アニス、シナモンなど甘いものも。



                    ※以下にその他にも良く使う言葉をまとめましたので、興味のある方は参照してください。
                     →香りの分類
                     →香りを表現する言葉


                    少しでも精油を好きになってもらえたら嬉しいです。



                    にほんブログ村 美容ブログ アロマテラピーへにほんブログ村  

                    0
                      | 調香師のコラム | comments(0) | - |
                      calendar
                      S M T W T F S
                      1234567
                      891011121314
                      15161718192021
                      22232425262728
                      293031    
                      << March 2020 >>
                      selected entries
                      recent comments
                      categories
                      archives
                      profile
                      Search this site.
                      others
                      mobile
                      qrcode
                      Page Top